2005 Fiscal Year Annual Research Report
細菌の固定化を用いた高濃度窒素除去用バイオリアクターの開発
Project/Area Number |
17510080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ube National College of Technology |
Principal Investigator |
山崎 博人 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (20300618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 定瞭 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (00035065)
品川 恵美子 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (20116726)
福永 公寿 山口大学, 工学部・応用化学工学科, 教授 (40035069)
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Keywords | 硝化細菌 / 高濃度窒素除去 / 気泡塔リアクター / 固定化担体材料 / 廃水処理 / 馴化培養 |
Research Abstract |
1.研究目的 1000ppmを超える高濃度のアンモニアを含む廃水処理はアンモニアストリッピング法や焼却で処理されるか、大量の水で希釈した後、生物による硝化・脱窒が施されている。この場合、装置の大型化や大量の化学薬品を用いるため、クリーンでかつ合理的な方法とは言いがたく、特に硝化過程には高性能の生物硝化システムの実現が望まれている。本研究では、アンモニア態窒素(NH_4-N)負荷を徐々に高めて固定化菌類を馴化する方法で、高濃度硝化細菌の調製を試みた。 2.研究成果 実験 供試種菌類には、活性汚泥(AS菌類)および既製品の消臭微生物製剤(EM菌類)を実験に用いた。菌類は、ポリビニルアルコール(PVA)ヒドロゲルを主成分とする既製品クラゲール(KU)への物理的吸着、PVA-ホウ酸法による球状ヒドロゲル(PVA)への包括によって固定化した。包括担体調製時に、活性炭(PVA[C])、活性アルミナ(PVA[Al])、フライアッシュ(PVA[F])の無機微粉末をそれぞれ混合した担体も作成した。菌類にEM、固定化担体にPVA[C]を用いた場合は、PVA[C]/EMと以下、略記する。培養液の窒素源には(NH_4)_2SO_4を用い、気泡塔中で回分式にて運転した。 結果 馴化培養によって、5300ppmの高濃度NH_4-Nに耐性をもつ硝化菌類を固定化培養できた。包括固定化菌類のPVA/EMとPVA/ASの馴化培養に要した日数は、それぞれ174日と177日であり、種菌類の差はなかった。一方、吸着固定化菌類のKU/EMとKU/ASでは培養完了にそれぞれ161日と222日を要し、EM菌類の方が優位であった。無機微粉末を混合した包括固定化菌類の馴化日数は、PVA/EM>PVA[C]/EM(165日)>PVA[Al]/EM(141日)>PVA[F]/EM(117日)となり、特に、フライアッシュの効果が顕著であった。
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Research Products
(2 results)