2006 Fiscal Year Annual Research Report
表面に微細構造を有する昆虫規範型ナノ・マイクロ複合システムの開発
Project/Area Number |
17510108
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
鈴木 健司 工学院大学, 工学部, 助教授 (50251351)
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス / マイクロマシン / 表面・界面物性 / 昆虫 / 表面張力 |
Research Abstract |
マイクロロボットの骨格,関節などを製作するための基礎技術として,3次元マイクロヒンジ機構の自動組み立て技術を開発した.複数の平板をポリイミドのヒンジで結合した微小な平面構造をMEMS技術で製作し,約500度で加熱することにより,ヒンジが熱収縮により自動的に屈曲し3次元構造が組み立てられる.ポリイミドのヒンジは加熱後も大きな弾性変形が可能であり,関節などの可動部として利用できる.また,微細構造を有する機能表面として,アメンボの脚を規範とした円筒状の撥水表面,およびアリの脚先端の構造を模した付着パッドの開発を行った.撥水表面は,円筒面上にフォトリソグラフィーとエッチングにより凹凸構造を形成し撥水材を塗布したものと,櫛型の撥水性フィルムを円筒面にまきつけた細毛構造を製作した.いずれも表面の微細構造によって,撥水性を高めている.さらに,これらの撥水性の脚を用いてアメンボ型の水面移動ロボットを開発した.推進機構としては,脚の振動を利用したもの,脚により水を掻くものの2種類を製作した.バッテリーとモータを本体に搭載し,表面張力により水面上に浮き,自立的に移動するロボットの開発に成功した.付着パッドは,シリコーンゴムの一種であるPDMSに液体を出すための流路と穴をMEMS技術で加工したものである.このパッドを小型6足歩行ロボットの足裏に装着し,マイクロポンプで液体を吐出させることにより,垂直な壁面上でロボットに歩行動作を行わせることに成功した.
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Research Products
(3 results)