2005 Fiscal Year Annual Research Report
インタビュー調査に基づく製造企業のスケジューラの思考パターンの解明
Project/Area Number |
17510124
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
森川 克己 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10200396)
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Keywords | システム工学 / スケジューリング / 製造企業 / インタビュー |
Research Abstract |
中国地方に製造拠点をもつ企業10社余りを訪問し,生産計画やスケジューリングの方法の現状や課題などについて生産管理担当者にインタビュー調査を行った。企業の業種や規模は異なるものの,多くの企業では製品が一般の消費者向けであるという点に共通点がある。インタビューによって明らかとなった現場の現状や課題としては,需要変動が大きいこと,消費者の嗜好の多様化に伴い受注生産や小ロット生産へシフトしていること,このような状況下で,納期遵守と製品品質の保証を最優先しつつ,仕掛在庫の削減,負荷の平滑化などが重要な課題とされていることなどが分かった。多くの企業では自社の生産環境に応じた生産計画システムが年月をかけて独自に構築されており,それらの中心となるロジックにはMRPの採用例が多く見受けられた。生産管理部門の担当者の主要業務は概算の負荷計画を立てることにあり,詳細なスケジューリングは現場の職長などに任せている場合の多いことも明らかとなった。生産現場の状況は変化しやすいことに加え,作業者の習熟度や機械の調子などの数量化しにくい情報も多く含まれることより,コンピュータによる自動スケジューリングはしばしば困難であり,現場の諸条件を熟知した職長がスケジューラとして重要な役割を演じている。しかしながら,職長自身も判断の妥当性に必ずしも確信がないことや,局所的視点に偏りがちであることより,生産計画担当者と現場の職長との意思決定の整合性を保つと同時に,現場の多様な状況を踏まえたスケジューリング支援システムの必要性が明確となった。
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Research Products
(1 results)