2006 Fiscal Year Annual Research Report
アジア太平洋戦争期日印関係史研究-アンダマン・ニコバル諸島の軍事占領と民政施行-
Project/Area Number |
17510202
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
藤井 毅 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (20199285)
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Keywords | 日本インド関係史 / ヴンダマン・ニコバル諸島 / アジア太平洋戦争 / インド国民軍 / スバーシュ・チャンドラ・ボース |
Research Abstract |
今年度は、2年度計画で進められた本研究の最終年度にあたるため、成果の取りまとめを最大の目標とし、史資料の収集と整理、そのデータベース化を推進した。 昨年度に引き続き、イギリス国立公文書館とイギリス図書館において、公文書資料の検索と収集を続行した。その結果、イギリスが所蔵する関連資料総体の確認を終え、そのうち、およそ8割を閲覧することができた。残りの2割は、もっぱら、ロンドンの「帝国戦争博物館・附属文書館」とイギリスの地方公文書館に所蔵される個人文書類であり、閲覧許可取得手続きなどに煩瑣な部分が残されているため、これらの閲読については、今度の課題としたい。史資料の必要部分は、マイクロフォーム、デジタル画像データ、ハードコピーで収集し、招来した。 本研究では、アンダマン・ニコバル諸島を実際に訪れ、同地の公文書館における史資料調査、ならびに、関係者の聞き取りを予定していた。しかしながら、スマトラ沖大地震による人的物的被害があまりにも大きく、また、その復興も十分ととはいえないことから、現地調査を行う状況にはなく、仮に行ったとしても期待する成果は得られないことが明らかであったため、中止すべきと判断した。現地調査は、今後の課題としたい。 イギリスにおける史資料調査より、先行研究では全く利用されていなかったり、その存在自体が知られていなかった複数の文書類を見出すことができた。収集し、また、所在を確認した史資料群は、「アンダマン・ニコバル諸島関連資料目録」に取り纏めるとともに、「アジア太平洋戦争期のアンダマン・ニコバル諸島」と題する研究論文を執筆した。 収集した図書資料については、東京外国語大学附属図書館に収蔵し、一般に公開する手続きを取った。政府公文書・個人文書などの非公刊資料は、知的財産権の問題があるため一般に公開できないことから、研究室に保管することとした。
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Research Products
(5 results)