2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17510203
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
古澤 ゆう子 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (00173534)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田辺 秀樹 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (80012532)
藤野 寛 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (50295440)
三瓶 裕文 一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (40127402)
久保 哲司 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (90170026)
尾方 一郎 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (80242080)
|
Keywords | 多言語主義 / 言語文化 / ヨーロツパ連合(EU) / ドイツ:フランス / 外国語教育 / 古典受容 |
Research Abstract |
1、平成18年7月25日より同月31日までの間、パッサウ大学の「教員養成と教授法センター」所属の教育学研究者と自国語教育と外国語教育について情報・意見交換を行なった。ドイツにおけるPISA(OECD生徒の学習到達度調査)の結果問題となった普通校と職業高校の成績格差について、および移住民子弟の自国語教育と母語教育のありかたが、主要なテーマとなった。ドイツ語学研究者とは、言語類型論的にはまったく異質な日本語を母語とするドイツ語学習者にとって習得に困難な種々の構文について困難の軽減方法などについて意見交換を行なった。この調査結果を、平成19年度夏学期の一橋大学大学院講義と演習に反映させる予定である。 2、2006年10月九州産業大学で開催された日本独文学会秋期研究発表会に参加し、日本・ドイツ・オーストリア・スイス・中国・韓国・台湾のドイツ学(Germanistik)研究者と研究報告を交換し、討論を通じてヨーロッパおよびアジアにおけるドイツ語ドイツ文化研究の多角的視点からの知識を得た。特に母語文献と外国語文献の受容に関して、言語意識と多言語主義の関係に関する貴重な情報を得る成果があった。 3、ヨーロッパ諸国が文化的共通基盤として共有するとされるギリシア・ローマ古典文化に関する研究会開催と研究発表をおこなった。(1)古代ギリシア語が地域的民族的広がりをみせたヘレニズム時代の文献研究を通じて、言語伝播と言語意識の関係を考察した。(2)紀元前から19世紀にいたるヨーロッパ学術界にとっての共通言語であるラテン語の研究会を、一橋大学において平成19年5月から19年3月まで毎週開催し、学内学外の院生と研究者の参加を得た。この研究会につながる討論の場として3月には「国内交流セミナー」を開催した。テーマは帝政ローマ期からルネサンスを通じて現在にいたる修辞学の伝統と変遷。
|
Research Products
(5 results)