2005 Fiscal Year Annual Research Report
南太平洋島嶼国にみられる伝統的社会における人と自然の共生システム
Project/Area Number |
17510206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
河合 渓 鹿児島大学, 多島圏研究センター, 助教授 (60332897)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 知 鹿児島大学, 法文学部, 助教授 (20253388)
小針 統 鹿児島大学, 水産学部, 助手 (60336328)
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Keywords | フィジー / 共生 / 人と自然 / 環境動態 / 低次生産力 / 海 / 漁業 / 伝統社会 |
Research Abstract |
本研究は主に2005年8月から9月にかけフィジーにおいて現地調査を中心に行われた。また、南太平洋大学との打ち合わせも滞在期間中に行った。以下、各調査内容である。 フィジー共和国ビチレブ島東部に位置する村落において行われている漁業とその対象種について調査を行った。その結果貝類では主に9種類の貝が漁獲対象になっていることが分かった。また、各漁獲対象種について市場における洗通の調査を行った結果、リュウキュウサルボウの仲間が最も多く出荷されており、この貝類が村落にとっての現金収入の非常に大きい部分を占めていることが示された。(河合渓) 2005年8月4日より8月20日までフィジー共和国において文献収集、農村調査をおこなった。まず南太平洋大学の図書館、書店においてフィジーの農村研究に関する文献の購入・複写をおこなった。つぎにナイカワンガ村に一週間住み込み、村の基本的な経済構造に関して聞き取り調査を中心に調査をおこなった。フィジー滞在時においては、南太平洋大学の経済学教授、ビマン氏と研究打ち合わせをおこなった。(西村知) 南太平洋島嶼国の沿岸域における環境、低次生産力および魚類相を把握するため、フィジー東部の沿岸域において、水質・プランクトン調査、魚類相調査、これら魚類の市場価格調査を行った。河口域〜サンゴ礁域にかけて水温、塩分、懸濁物質の勾配が認められた。魚類相は多様であったが、その環境に特異的な種も認められた。市場価格調査をみると、重さに比例して価格が上昇するが、頭打ちになることも分かった。(小針統)
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