2005 Fiscal Year Annual Research Report
フェミニニティと現象学的身体論批判-女(わたし)という身体の謎
Project/Area Number |
17510217
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
金井 淑子 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (50152773)
|
Keywords | 身体 / 構築主義 / 本質主義 / 現象学 / 差異 / ジュディス・バトラー / フェミニニティ / ジェンダー |
Research Abstract |
計画初年度17年度は、研究テーマ「フェミニニティと現象学的身体論批判--女(わたし)という身体の謎」について、主としてフェミニズム理論の側から、フェミニニティ、身体、構築主義/本質主義、ジェンダーのキーワードに関わる課題について中心的に考察を進めた。当初計画は、ジュディス・バトラー、ドラシュラ・コーネル、ビディ・マーティンたち、米国の研究者との面談を含め情報収集を計画していたが、バトラーの初来日の計画があることを知り予定を変更。6月19-24日韓国・ソウル市梨花女子大学で開催された「2005女性に関する学際研究国際会議」に参加した。世界各地からの3000人をこす研究者との多彩な情報研究交流の機会をえた。また9月3-11日、中国大連大学での日中研究者による「文化を超えた女性・ジェンダー研究フォーラム」において、日本側からの討論発題者の任を果たした。報告文は日・中両国の『中国女性主義』および『ピプルズ・プラン研究』で発表される。さらに国内での国際的会議では「京都公共哲学フォーラム」主催の討論セッションで同フォーラムが招聘した米国のネル・ノディング(「ケアリング」の著者)に「フェミニズムとケアリング」のテーマで本研究に関わる問題意識からの発言参加の機会をえた。ジュディス・バトラー来日講演会に合わせて5回の独自の「バトラー研究会」を学内外の研究者を巻き込んで開催、同時進行で本研究が若手研究者をインフォーマルに巻き込んで進めてきた勉強会をこのバトラー研究会をつなぎ、テーマの議論を深めてきた。情報収集と研究交流活動が軸となった本年度は刊行物としての研究発表は次年度送りとなった。18年度は「現象学的身体論批判」のテーマと取り組み、19年度の成果発表につなぎたい。
|
Research Products
(1 results)