2006 Fiscal Year Annual Research Report
職場におけるクロス・ジェンダー関係と女性就業者のキャリア発達をめぐる総合的研究
Project/Area Number |
17510227
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Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
吉田 悟 文教大学, 人間科学部, 助教授 (70279701)
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Keywords | クロスジェンダー関係 / 女性のキャリア発達 / 人間関係開発 / メンタリング / メンター・プロテジェ関係 |
Research Abstract |
今年度は昨年度に引き続き、文献の渉猟と先行研究の把握、さらには実際の職場において実施されている人間関係開発プログラムの把握に力を注いだ。職場の人間関係開発プログラムのうち、EQ開発、REBTアプローチ,TAアプローチ,ゴードンモデルなどといったわが国で実際に実施されている代表的な訓練プログラムに参加し体験したが、クロスジェンダー関係の改善の観点が限定的であることをあらためて実感・理解した。 さらに、キャリア発達の様相に対して比較的アプローチしやすいと考えられる専門職、特に教員を対象にして、半構造化面接を行った。専門職者は、学会や専門職能団体など所属組織以外の人間関係を重視するので、相対的に発達的ネットワークが開発されている可能性が強い。このことも、専門職者を対象にする事由である。20代・30代の女性から、先行研究で検討済みおよび先行研究を渉猟・検討しつつある問題点・疑問点を中心に、以下の4点に焦点をあてて、約1時間の半構造化面接を実施した。 (1)男性と女性との間に、メンターとプロテジェの関係が自然発生的には形成されないのはなぜか。 (2)女性はメンター・プロテジェ関係が形成しても、メンタリング機能が限定的なのはなぜか。 (3)女性の組織を越えた発達的ネットワークはどのような点で有効か。 (4)異性間のメンター・プロテジェ関係に関して、受容的な組織文化と否定的な組織文化の相違は何か。
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