2007 Fiscal Year Annual Research Report
前エイク期(ヤン・ファン・エイク以前)におけるパリ写本彩飾挿絵の研究
Project/Area Number |
17520099
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Research Institution | Otani Womens University |
Principal Investigator |
小林 典子 Otani Womens University, 文学部, 教授 (80243137)
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Keywords | 写本彩飾挿絵(ミニアチュール) / 前エイク期(ヤン・ファン・エイク以前) / 彩色論 / 聖母戴冠の画家 / ロンバルディア美術 / ジャック・クーヌ / ジャン・ルベーグ / 絵画技法書 |
Research Abstract |
最終年度の本年度は研究実施計画書にもとついて、まず、昨年に引きつづき聖母戴冠の画家工房に帰されている主要全作品の調査を完成させるべく、米国・スペイン方面への調査を(クリーヴランドの1写本,ワシントンの1板絵をのぞき)予定どおり行うことができた。ついで、同画家工房ネットワークの解明を続行し関連の彩色論調査(総計18+(2)巻)を推し進める中でますます明確に浮上してきた彩色技法の革新的特質にとりくむため(本研究計画の一部変更となったが)長く解明が侯たれていた古文献ルベーグの技法書研究に着手し現時点の成果を論文としてまとめた。具体的には、前半期:夏季平成19年8,月6日〜9月9日にかけて海外調査研究を行った。調査を行った日程、訪れた機関,調査対象作品については:1)写本ミニアテュールの調査:(1)8/7-11,18-24,31-9/1、パリ・フランス国立図書館、Fr.9141, Fr.23279, Lat.10538, nouv.acq.Fr.5243, Fr.343, Lat.757,nouv.acq.lat.1673, Smith-LesaUf22, Lat.5888, Lat。6340, Lat.6741,Lat.11727各写本, (2)8/13-14、ヴァレンシア・歴史図書館、Ms.387(1327)写本, (3)8/16-17、バルセロナ・カタルーニャ美術館、(4)8/28-30、ニューヨーク・ピアポント・モーガン図書館、M.515,M.346(A)et346A(B),M.785, M.・944各写本、(5)9/4、ミュンヘン・国立バイエルン美術館、2)文献資料調査:パリ・フランス国立図書館他、3)研究者訪問:I.V.プチ氏,A.シャトレ名誉教授等と貴重な意見や情報交換をおこなった。 後半期:海外調査から帰国後:帰国後は海外調査の結果をふまえて、1)本務校紀要論文を執筆した。さらに2)以上3カ年にわたる調査と研究の成果を総合し「研究成果報告書」を聖母戴冠の画家/貴婦人の都の画家をつなぐ工房間ネットワーク論としてまとめあげる。
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Research Products
(1 results)