Research Abstract |
プランゲ文庫が所収する広島県雑誌481誌のうち,「ふるさと」(松永町栄町青年団,1947年2月〜同年3月)から「樫」(南青年団,年代不明)までの253誌(総ページ数約19000頁)を分類整理し,検閲箇所等の調査を行った。 1,印刷スタイルは,活字印刷68誌,素人の手になる謄写版印刷(のち印刷所による謄写版印刷及び活字印刷に移行したものを含む)125誌,印刷所による謄写版印刷60誌であった。 2,これらの雑誌のうち,CCD(民間検閲支隊)による指摘(「」印,『』印,×印,棒線,傍線等による)を受けた箇所は、551カ所であった。このうち,英文による欄外の注記(Incitement to Unrest, disastrous scene by bomb, Censorship Violation等)は335カ所であった。 3,これらの雑誌(「新椿<株式会社新椿,1946年6月〜48年11月>」,「斧<斧発行所,1948年8月〜49年3月>」,「ライト<株式会社文化ライト社,1947年3月〜48年6月>」,「星座<星座同人会1949年4月〜同年8月>」,「せゝらぎ<せゝらぎ文芸与論社,1948年2月〜49年4月>」,「スパイア<新日本歌人協会広島県支部,1948年10月〜49年4月>」,「夕凪<夕凪社,1947年6月〜49年10月>」等)に協力し,文章を寄せた広島在住の作家,疎開中の作家は,畑耕一,細田民樹,大田洋子,横山美智子,井伏鱒二,木下夕爾,葛原しげる,村上菊一郎,峠三吉らであった。
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