2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17520122
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
宮崎 真素美 愛知県立大学, 文学部, 教授 (50249281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 俊雄 愛知県立大学, 文学部, 助教授 (80315861)
遠山 一郎 愛知県立大学, 文学部, 教授 (80132174)
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Keywords | 国文学 / 文学一般 / 日本史 / 新体詩 / 国学思想 |
Research Abstract |
1、忠孝思想・歌舞音曲と新体詩の相互連関・初等教育における韻文教育の調査を進めるにあたり、これらを一書のうちに体現している詩選集『纂評新體詩選』(明19)を中心に考察を進めた。本書の特徴は、愛国忠義、教育の啓蒙に加えて、遊里を題材とした詩篇をそれらに対置させたところにある。新体詩のはじまりにおいて除外されてしまった男女の情愛を、既知の近世的感覚によって新体詩という枠組みのうちに蘇生させようとした試みは、同時期、他に例を見ない。ここから、本研究のテーマである文明開化期における言語表現の継承と変容のさまを、新体詩と長歌、漢詩との関係、東京大学古典講習科との関わりなどを通して照らし、論文に示した。また、本書を例とする、文芸言語による教育の啓蒙のありようについても、当時苛烈をきわめた初等教育のありさまや脱亜論を視野に入れ、別に論文に示した。 2、政治小説、未来記、翻訳小説・翻案小説といった虚構ジャンルに分類される種類の文章のみならず、法令や建白書、,憲法私案などの公的、政治的文書、学問諸分野の専門書、新聞などの実務的文書、学校教科書も調査対象に含めて、文明開化期における「散文」の文体的多様性・差異性とそこにある共通性との両面を詳細に調査するという作業を進めるべく、多くの資料をサーヴェイした。その上で、多様性・差異性と共通性とをどのように括り、整理して行くのが適切かという基準設定を行なうべく考察を進めてきた。 3、オーストラリア・モナシュ大学日本研究所で行われた日本学研究会に参加し、日本の国学思想および天皇思想をグローバルな視点から捉えるべく考察を進めた。論文「Varieties of Japanese Myths」の執筆を進行させている。
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Research Products
(2 results)