2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17520219
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐藤 清人 山形大学, 人文学部, 教授 (80178722)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 宏慈 山形大学, 人文学部, 教授 (10167934)
中村 三春 山形大学, 人文学部, 教授 (80164341)
中村 唯史 山形大学, 人文学部, 助教授 (20250962)
渡辺 将尚 山形大学, 人文学部, 助教授 (90332056)
|
Keywords | 比較文学 / 文学論 |
Research Abstract |
平成18年度において、佐藤清人はロシアからの亡命作家ナボコフがアメリカにおけるロシアの表象といかに関わっているかという点を中心に研究を進めた。 阿部宏慈は昨年度におこなったフランスにおける調査と同年度に収集した文献資料の整理と分析をおこない、その成果を下記の論文にまとめて発表した。また、20世紀初頭のフランス文学、特に詩作品におけるロシアのイメージをシベリア鉄道の表象との関連において研究した。 中村三春は村上春樹,島田雅彦らめ現代作家とロシア表象との関連について継続的な研究を行うとともに近代文学の多方面にわたる作家の研究を行い、論文も多数発表した。 中村唯史は昨年度た引き続き、近代ロシア文学における自己表象の研究に従事し、とくにロシア文学における「自己」表象と、「他者」としてのコーカサス表象との比較対象に重点的に取り組んだ。その成果の一部は、日本ロシア文学会2006年度研究会ワークショップでの口頭発表「ドミナントを考える」(於京都大学、10月)や論文等に反映された。 渡辺将尚は昨年度から取り組んでいる、『転機の書』におけるブレヒトのソ連共産主義論の分析を継続して行った。その成果を論文「共存する批判と是認-ブレヒト『転機の書』におけるソ連共産主義」としてまとめた。また,年度後半からは、共産主義革命をモチーフとした劇作品『処置』(1930)の分析に着手し、最初の成果を論文「「事物の流れ」の中の共産主義-ブレヒトの『処置』」にまとめ「ドイツ文学論集」に投稿した。
|
Research Products
(6 results)