2005 Fiscal Year Annual Research Report
1940年代前半ハノイにおけるベトナム文学者・知識人の文化活動の考察と再評価
Project/Area Number |
17520223
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
川口 健一 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (70169689)
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Keywords | ベトナム知識人 / 1940年代前半 / スアントゥ・ニャタップ / タイン・ギ / ブー・ディン・ホエ |
Research Abstract |
関連資料の読み込み、翻訳および分析作業をすすめ、分析結果をデータ入力した。夏期にハノイにて資料調査・収集を行った。同時に、関係者への聞き取り調査を試みた。特に、「スアントゥ・ニャタップ(春秋雅集)」の元メンバーで唯一の生存者である詩人グエン・スアン・サイン(1920年生まれ)に会う機会を得て、1940年代のハノイの文化状況とグループの文化活動についてインタヴューした。また、ハノイの文学院のベトナム文学研究者の協力を得て、新たに関連資料の調査と収集を行うとともに、ベトナム人研究者との意見交換を何度か試み、1940年代前半のハノイの文化状況に対する相互の認識の有り様を確認した。 資料収集に関しては、特に「タイン・ギ(清議)」グループのリーダーであったブー・ディン・ホエ関連の資料をいくつか新たに入手することができ、このグループに関する今後の研究をすすめる上で大いに役立つものと思われる。 今年度は主に、資料調査と収集に力を注いだが、1940年代前半のハノイにおける文化状況と文学者・知識人による文化活動の総合的考察と再評価への枠組み作りをすすめることができた。
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