2006 Fiscal Year Annual Research Report
1940年代前半ハノイにおけるベトナム文学者・知識人の文化活動の考察と再評価
Project/Area Number |
17520223
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
川口 健一 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (70169689)
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Keywords | ベトナム知識人 / 1940年代前半 / ベトナム近代文学 / 4文化グループ |
Research Abstract |
新たに入手した資料を中心に、翻訳および分析作業をすすめた。昨年に続き、夏期にハノイにて資料調査・収集を行った。同時に、研究者へのインタビューを行い、ベトナム近代文学の女性研究者グエン・ティ・ドック・ハイン氏に1930年代から1940年代前半のハノイの文化状況について話を伺い、意見交換し、いくつかの新たな知見を得た。この時期の文化人の文化活動に関しては、ドイ・モイ(刷新)政策開始以降、再評価の動きが見られ、この点も今回のインタビュー等で具体的に確認することができた。さらに、研究テーマ関連資料の分析・検討をすすめるなかで新たに出てきた疑問点に関し、文学院の研究者と意見交換し、検討するために、今年3月に再度ハノイに出向き、作業を行った。同時に、関連資料を新たに何点か入手した。 昨年に続き、大学院博士後期課程の学生を研究支援者として雇用し、資料の分析・整理、パソコン入力を手伝ってもらい研究をすすめることができた。 1930年代から1940年代に創作活動を行った文学者のなかで研究課題に関連する作家ホー・ゼンをも今回新たに研究対象に加え、「スアントゥ・ニャタップ(春秋雅集)」、「チ・タン(知新)」、「ハン・トゥエン(韓詮)」、「タイン・ギ(清議)」の4文化グループとあわせ、1940年代前半のハノイの文化状況を総体的にとりまとめる作業をすすめた。
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