2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17520242
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Research Institution | Tenri University |
Principal Investigator |
下村 作次郎 天理大学, 国際文化学部, 教授 (20148670)
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Keywords | 台湾原住民文学 / 言語環境 / 原住民族エリート / 「他者」 / 民族諸語 / 北京語 / 日本語 |
Research Abstract |
2年目も、初年度同様に学会報告、フィールドワーク、関連研究誌の発行と研究会の開催、資料蒐集・図書購入、台湾原住民文学の作家や研究者との意見交換を行い、翻訳書を刊行した。以下、項目別に概要を記す。【学会】5月20日・21日、高雄・国立中山大学で開催された「台湾文化論述-1990以後之発展」研討会に出席し、「1990年以後在日本台湾文学論述之幾点特色」を報告した。研究成果は、『中国文化研究』23号に発表した。【フィールルドワーク】9月2日から9月12日まで、台北、蘭嶼、台東、鶯歌をまわった。その間、研究協力者の孫大川氏や浦忠成氏らに会って文献資料の提供を受けたり、台湾原住民作家を訪ねたりした。蘭嶼では、シャマン・ラポガン氏に会ってインタビューを行う。さらに作品の舞台や核廃棄物処理施設を見学した。台東では、浦氏が館長をつとめる国立台湾史前文化博物館を参観した。台北では、山海文化雑誌社を訪ね、「台湾原住民族文化大事記」の作成を依頼した。【翻訳書の刊行】11月、孫大川氏、魚住悦子氏らと協同で『台湾原住民文学選8 原住民文化・文学評論集I』(草風館)を出版。現在、第9巻「評論集恥を編集中。6月出版予定。【公開講座への参加】07年3月17日、九州大学アジア総合政策センター主催の「第3回SIA〜台湾編」では、シャマン・ラポガンの海洋文学が取り上げられたが、魚住氏が協力して作品「天使の父親」を翻訳した。『新潮』07年4月号に掲載。【研究会】『高一生(矢多一生)研究』4号、5号を出版。2008年は、高一生(ツォウ族エリート。53年白色テロの中で処刑される)の生誕100周年であり、本研究の一環として研究を進めている。【資料蒐集・図書購入】『飛鼠・山猪・サキヌ』などの原住民文学関係書や『講座世界の先住民族第1巻 東アジア』などの先住民族関係書を多数購入した。
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Research Products
(8 results)