2006 Fiscal Year Annual Research Report
認知言語学的観点を生かした日本語教授法・教材開発研究
Project/Area Number |
17520253
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
森山 新 お茶の水女子大学, 国際教育センター, 助教授 (10343170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒滝 真理子 日本大学, 法学部, 助教授 (20366529)
遠山 千佳 立命館大学, 法学部, 助教授 (40383400)
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Keywords | 認知言語学 / 日本語 / 教授法 / 教材開発 / 第二言語 |
Research Abstract |
(1)応用認知言語学(使用基盤言語学)の検討 近年、トマセロが「使用基盤言語学」を打ち出し、言語習得(第一言語)に認知言語学を積極的に応用している。定例研究会・勉強会を通じ、Tomasello(2003)について分析し、言語習得理論としての妥当性について検討した。 (2)認知言語学的言語習得観の日本語教育への応用可能性についての検討 認知言語学的観点の日本語教育への応用の試みとして、授受表現、「行く・来る」、受身表現など、ヴォイスや視点の関わる表現について考察し、その結果を、2006年9月の日本認知言語学会で発表し、論文集に投稿した。またノや連体修飾節による連体修飾についても分析し、2007年2月の韓国日本学会で発表し、学会誌に投稿した(森山)。 文化を取り入れた総合的日本語教育の理論的基盤としての認知言語学可能性について模索し、2006年9月に開催された北京日本学研究センターとのジョイント教育プログラム講演や日本学総合講座公開講演で発表した(森山)。 また認知言語学(認知語用論)的観点から、日本語の語用論や談話の習得について研究を行い、日本言語文化学研究会の特集号に論文を掲載した(遠山)。 (3)日本語教育の教材・教授法の開発開始 これらの研究をもとに、『ベーシック日本語教育』(2007年4月にひつじ書房から刊行予定)のヴォイスや視点の関わる表現や日本語の言語類型論的特徴について執筆した(森山)。 (4)2年次報告書の刊行 以上の成果を2年次報告書として刊行した。
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Research Products
(7 results)