2005 Fiscal Year Annual Research Report
日本人英語学習者の脳内メカニズムに関する理論的・実証的研究
Project/Area Number |
17520274
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Miyagi Gakuin Women's University |
Principal Investigator |
遊佐 典昭 宮城学院女子大学, 学芸学部, 教授 (40182670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 裕子 首都大学東京, 都市教養学部, 助教授 (20172835)
小泉 政利 東北大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (10275597)
酒井 邦嘉 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (10251216)
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Keywords | 敏感器 / 計算システム / 生成文法 / fMRI / 階層性 |
Research Abstract |
本研究、本研究は、敏感期以降に英語を習得した日本人英語学習の、文生成と文処理の脳内メカニズムを、生成文法理論と脳機能イメージング研究が連携して解明することを目的とする。脳機能イメージング技術を利用した第二言語獲得研究は、1990年代中頃から脳科学者を中心として増加したが、実験で使用される実験課題が言語理論との関連が希薄なために、実験結果は「状況証拠」にすぎず、脳科学にも言語学にも貢献する研究は少ない。このような問題意識のもと、第二言語獲得者の言語知識の中心をなす言語計算システムを、言語理論、脳機能イメージング、および第二言語獲得の3つの観点から多角的かつ総合的に研究する。 研究初年度にあたる本年は、言語理論と言語獲得研究に関する各種研究会に参加して、階層構造、解釈不可能な形式素性、WH構文、肯定証拠・否定証拠の機能、第二言語の母語への影響に関しての基礎調査を行いながら、最新の研究動向を把握した。また、海外の研究協力者とも電子メールで頻繁に議論を行った。 今年度は、階層構造に力点をあてて、日本人英語学習者が心的表示として階層構造を利用しているかどうかを探るために、階層構造に依存した構造依存性を調べた。一ヶ月間の教授を受けた大人の日本人英語学習者と、教授をうけていない英語学習者集団、英語母語話者を機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)を用いて比較した。結果は現在解析中であるが、成果の一部をHuman Brain Mapping(HBM)(2006年6月、イタリア)で発表予定である。
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Research Products
(3 results)