2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17520300
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
江口 泰生 岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 教授 (60203626)
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Keywords | ロシア資料 / 『名語記』 / 佐賀戯作方言資料 / 擬音擬態語 / 文末詞 / レザノフ資料 |
Research Abstract |
本年度は佐賀方言の戯作資料とロシア資料についての基礎的研究を進め、更に発展してデータベース化を実現した。古辞書、特に『名語記』のオノマトペについては論文に纏めた。 まず前者については、2006.6「佐賀方言戯作の文末表現」(平成18年度九州大学国語国文学会)において口頭発表した。用例も整い、方向性も明らかになったので、次年度において論文にしたい。 また後者については、宮城県図書館よりレザノフ資料マイクロフィルムを入手し、その成果を、2006.12「レザノフ『日本語学習の手引き』について」(筑紫日本語研究会)で口頭発表した。もう少し手を加えて活字化したい。 これまでのロシア資料の研究に基き、2006.8『日本語学辞典』に項目執筆した。「ロシア資料」(朝倉書店『日本語学辞典』)また2006.2に出版した『ロシア資料による日本語研究』(和泉書院)について、2006.6「「ロシア資料」の研究あれこれ」(言語学出版社フォー一ラムホームページ(http://www.shohyo.co.jp/gengosf/index.html)において、紹介した。 また、データベースについては、『友好会話手本集』をPDFファイル化することに成功した。これは通常のソフトではフォントの導入が成功しなかったが、クセロPDFというフリーソフトを用いることによって成功した。 前年より引き続き用例を分析していた『名語記』の擬音擬態語については、2006.5「鎌倉時代擬音擬態語の特殊拍」(『筑紫語学論叢II』風間書房)で活字化した。 本年度の研究実施計画として、マイクロによる資料収集、PDFファイル化、『名語記』のオノマトペ分析、佐賀戯作資料の文末表現分析、学会発表を掲げていたが、計画は十分に達せられたと思う。
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