2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17520309
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
左藤 正範 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (70140069)
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Keywords | インドネシア語 / 日本語起源の語彙 / 中学校の歴史教科書 / 語彙の比較研究 |
Research Abstract |
本年度の研究目的に基づいて、2005年8月23日から9月8日まで、インドネシアのデンパサール、ジョグジャカルタ、バンドゥン、ジャカルタに出張し、2004年に初等・中等教育のカリキュラムが大幅に改定された、インドネシアにおける中学校と高校の歴史の教科書を中心に貴重な資料を蒐集した。また各地で研究者たちとインドネシア語学、日本語を含めた外国語起源の語彙などの研究状況について、有益な意見の交換をし、貴重な資料の提供などを受けた。特に、ジャカルタでは国民教育省で、教科書検定担当官のA・ブホリ氏から2004年度から実施されている教科書の大幅改定の意図、実施方法などについて有益な情報を入手した。 帰国後、入手した歴史教科書の中で教えられている日本語起源の語彙を調査・分類して、その特徴を詳しく分析した。次に前カリキュラム(1984年と94年に改定)に基づいた歴史の教科書における日本語起源の語彙との比較研究を行い、同国の国民教育省が次世代を担う生徒たちに、いかなる日本語起源の語彙を教育しようとしているのかを検討した。その結果、1984年から2005年までの77種類の中学校の歴史教科書には、159語の日本語起源の語彙が載せられていることが明らかになった。 その研究成果の一部を、2005年11月26日に行われた、第36回日本インドネシア学会(於:神奈川県箱根町)で「インドネシアの中学校の歴史教科書に見られる日本語起源の語彙の比較研究」という題目で研究発表した(次年度の秋までには、その成果が論文の形で刊行される予定である)。 今後の研究計画としては、(1)インドネシアの小学校と高校の歴史の教科書に見られる日本語起源の語彙の研究、(2)インドネシア語の辞書に見られる日本語起源の語彙の研究を予定している。
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