2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17520321
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
秋 孝道 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 助教授 (60192895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 強 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (70100980)
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Keywords | 文末付加要素 / 補部的付加要素 / 外置操作 / 駆動要因 / 右方移動 |
Research Abstract |
本年度(最終年度)の研究においては、英語の文末付加要素の言語特性を精査し、文末付加要素を種類に分類することの記述的妥当性を検討し、この分類の理論的意味について考察を加えた。また、特定の文末付加要素(ある種の外置要素など)を移動操作によって導く分析の記述的妥当性と理論的意味を明らかにする試みを行った。 具体的に見てみると、前者に関しては、これまで付加要素と見なされてきた、場所を表す前置詞表現の一部や、状況副詞句、受動態・中間態構文に現れる副詞句の一部は、純粋な付加要素と考えるべきではないことを実証的に明らかにして、これらの付加要素を他の付加要素と区別し、この分類法が現在の言語理論の諸仮説に対してどのような理論的意味をもつのかを考察した。 また、後者に関しては、ある種の外置要素が、移動により文末位置に導かれることを示す新たな言語事実の発掘を試み、Johnson(1985)、中島(1995)らの研究を裏付ける実証的研究を推し進めた。そして、「右方移動が実際に存在し、この移動には何らかの駆動誘因が関与する」という理論的仮説の妥当性を探るために、文末付加要素が担う意味的・機能的役割を実証的に考察し、この仮説を採用することによって、外置移動・主語への移動・WH移動等の相互関係に関する複雑な言語事実を原理的に説明できることを明らかにした。
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Research Products
(2 results)