2005 Fiscal Year Annual Research Report
大規模コーパスに基づいた英語の名詞化現象の実証的研究
Project/Area Number |
17520332
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
森田 順也 金城学院大学, 文学部, 教授 (20200420)
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Keywords | 名詞化 / コーパス / 語形式 / 文法原則 / 反語彙主義 / 分散形態論 / 後期そう入 / 語彙競合 |
Research Abstract |
本研究は、語形成の中で中心的な現象であり、もっとも研究が進んでいる英語の名詞化現象を研究テーマとする。名詞化が文法のどのレベルで形成されるかに関しては見解が分かれるが、本研究は、統語部門で行われる名詞化の条件を大規模コーパスによって実証的に確かめることを主な目的とする。具体的には、以下の4点の研究を行った。 (1)「「軽動詞+動詞由来名詞」表現(I)」(『金城学院大学論集』平成18年3月発行)要点:基本表現と遠回し表現の意味的・機能的差異、統語的違い、及び婉曲表現に組み入れられうる動詞由来名詞の補部パターンを明らかにする。(2)「名詞形成における「変則」-語の内部に出現する機能範躊-」(『英語の語形成-通時的・共時的研究の現状と課題』(英潮社)平成18年5月発行予定)要点:2種類の機能範躊-複数形態素と前置詞-の名詞内での実現について、どのような条件下で行われその背後にどのような原理が働いているのかを議論し、これを詳細なデータを使って実証する。(3)「形態論研究に対する大規模コーパスの有効性-形容詞由来の抽象名詞を例として-」(平成18年4月英語コーパス学会にて発表予定)要点:大規模コーパスから得られる形容詞由来の名詞を用いて、「リストされていない複雑語が多く存在すること」「一般的条件に従って語形成が行われること」「ある語形成規則の適用がライバルの規則の適用を阻止すること」の3点を例証する。(4)「名詞化はどこで行われるのか?-反語彙主義モデル」(平成18年11月の発表に向けて応募審査中)要点:名詞化にまつわる語彙主義の問題点を指摘した後、反語彙主義のモデルがどのようにこの問題点を解決できるか、大規模コーパスを使用して例証する。
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Research Products
(2 results)