2007 Fiscal Year Annual Research Report
英語が使える日本人育成のための英語学習文法の体系構築と個別的記述の見直し
Project/Area Number |
17520335
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
八木 克正 Kwansei Gakuin University, 社会学部, 教授 (90099630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 亜依 長崎外国語大学, 外国語大学, 講師 (70441889)
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Keywords | phraseology / 学習英文法 / 英語の誤った認識 / 受験参考書 / 英語教員採用試験問題 |
Research Abstract |
(1)日本の英語教育に必要な新たな英文典の構築のための基礎的研究の一部として、日本の学習英文法や受験参考書の記述にみられる誤った記述をはじめ、英和辞典・教員採用試験に少なからず見られる問題点を具体的に数多く指摘してきた。また、そのような誤った認識がどのよう,にして日本で形成され、継承されてきたかを跡付ける研究を進めてきた。その成果の一部は八木克正著『世界に通用しない英語-あなたの教室英語、大丈夫?』(開拓社)の中にまとめた。(2)新しい英語研究の視点としての英語phraseology研究をすすめた。その研究を通じて、現代英語の特質を学会発表などを通じて明らかにしてきた。その成果の一部は、井上の著書Spoken English:A Phrasiological Approach(Kaitakusha)で公表した。同時に、そのような視点が英語教育にきわめて重要な役割を果たすこと、日本の英語教育の問題点は教育の方法ばかりでなく、その中身が問われなければならないことを明らかにしてきた。副次的な成果として、phraseologyの方法論に基づいて、日本の学習英文法がもつ様々な問題点を改善する方針をとった大学用教科書(Express Yourself in English-A Comprehensive Approach(仮題))の編纂をほぼ完了した。(3)phraseology関連の文献収集、現代英語のデータベース構築作業などの基礎作業とともに、各種学会・研究会で研究報告を行い、日本における英語のphraseology研究をリードした。その研究成果は、多くの実証的英語研究者や英語教育学者にphraseologyという分野の存在を広く知らしめ、その研究が英語教育にも重要な影響を与えることの認識を広めたと考えている。(4)八木は学会や大学で講演を行い、シンポジウム講師を務めた。その中で、日本で行われている学習英文法の問題的を数多く指摘し、その問題点の由来を明らかにした。この影響はさまざまなところに現れてきている。また、八木は雑誌『英語教育』で中学・高等学校などの英語教員などからの質問に回答を続けてきた。研究会などを通じて後継者養成も継続的に行ってきた。
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Research Products
(22 results)