2005 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔地学習者の語彙習得を支援するタスクの開発とその効果に関する試行的研究
Project/Area Number |
17520348
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
隈本 順子 大分大学, 留学生センター, 教授 (60336245)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中溝 朋子 大分大学, 留学生センター, 助教授 (70305217)
金森 由美 大分大学, 留学生センター, 講師 (80264323)
大岩 幸太郎 大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (90223726)
|
Keywords | 語彙習得 / メインタスク / プレタスク / ポストタスク / Web / 学習履歴 / 視覚情報 / モジュール型 |
Research Abstract |
本年度の研究は、語彙習得を支援するタスクの開発に重点を置いた。 まず、先行文献・先行Web教材を閲覧し検討した後、語彙タスクの全体的なデザインを考案した。そして語彙タスク作成の基礎資料として、日本語能力試験3級及び4級の語彙リストや複数の初級日本語教材を参考にして辞書を作成した。その際、Web上での活用を図るため、辞書データ入力用支援ツールを開発した。また、この辞書には本学の日本語初級クラスで使用している教科書の情報が含まれており、具体的な教材作成にあたりそれを活用した。 次に、本タスクの最も重要な部分である語彙習得を促すメインタスクを完成させた。メインタスクは約20のテーマに分かれ、各テーマはさらに細かく3〜6のトピックに分かれる。これにより学習者は特定のテーマに沿って関連のある語彙を練習することになり効率的な学習が期待できる。このメインタスクは基本練習と応用練習、さらに総合練習の部分からなり、異なったタイプの練習を通じて確実な定着を図るようになっている。それぞれの練習には視覚情報、および必要に応じて音声情報も与えている。また、Webの特徴を活かし、学習者は自分自身の興味関心に従ってどこからでも自由に練習を始めることができるモジュール型となっており、それまでの学習履歴を参照しながらテーマやトピックを選択することもできる。 最後に、上記のメインタスクの前後に配置されるプレタスクとポストタスクについて述べる。プレタスクは多肢選択形式、ポストタスクは短答記述形式であり、テーマを選択した後、ランダムに出題され、毎回内容も入れ替わるため、学習者にとってはかなり難しいテストとなる可能性がある。言い換えれば、それが学習者の学習意欲を喚起することにつながる。同時に、全タスクの正確な学習履歴を取ることによりメインタスクの効果を検証することができると考えている。
|