2005 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア地域における1945年以降の日本語教育の自律と変容に関する調査研究
Project/Area Number |
17520353
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
本田 弘之 杏林大学, 外国語学部, 教授 (70286433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 文明 龍谷大学, 国際文化学部, 助教授 (00288656)
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Keywords | 日本語教育 / 民族教育 / 中国朝鮮族 |
Research Abstract |
本年度は、現地調査により基礎的なデータをあつめることを計画していたが、当初の計画どおり中国黒龍江省・吉林省・遼寧省においてのべ1ヶ月ほどの調査をおこなった。調査は、数量的なデータをとることを目的とするのではなく、いわゆる質的調査をめざしている。本年度、調査の対象は、中国東北地方の朝鮮族中学6校と普通中学2校とした。それぞれの学校を訪問し、日本語を担当する教員にインタビューをおこない、のべ8時間ほどの録音記録をとり、同時にフィールドノートに記録した。 この地域の日本語教育は民族学校で行われることが多い。それは、少数民族言語の継承教育と日本語教育が密接に結びついているからである。その実態と日本語教育選択の理由を明らかにし、日本語教育が「侵略者による言語教育の強制」から「民族の外国語」教育へと変容し、民族コミュニティのなかで選択されてきたメカニズムを探ることが、研究の大きな目的であるが、そのための研究に必要な基礎的データを収集することができたと考える。また、このような海外での日本語教育については、日本側の視点ではなく、あくまで日本語教育を選択したコミュニティの側からの視点をもって評価をおこなうべきであろうと考え、その評価についての考え方を確立することが、本研究のもうひとつの目的であるが、そのために日本語教育が現地の教育体制および学校のなかで、どのようにとりあつかわれ、自律していっているかについて、かなり突っ込んだ内容の証言を得ることができた。 また、来年度の予備調査をかねて、書面にて韓国の日本語教育関係者の調査をおこなった。このデータについては来年度、分析をし、現地調査をおこないたいと計画している。
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Research Products
(3 results)