2006 Fiscal Year Annual Research Report
カタカナ教育の基礎的研究-日本語教育における分野の確立を目指して-
Project/Area Number |
17520358
|
Research Institution | HANNAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
中山 惠利子 阪南大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (60299021)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陣内 正敬 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (70154424)
桐生 りか 国立国語研究所, 研究開発部門, 研究補佐員 (80415611)
|
Keywords | 日本語教育 / カタカナ教育 / 外来語 / カタカナ文字 / カタカナ語 |
Research Abstract |
2年目にあたる今年は、まず昨年度実施した現場調査の結果を中間報告書にまとめ、9月に刊行した。その作業と平行して、文献調査を2つの視点から行った。1つは、学習者が接するカタカナ教育の現状を知るためのもので、いわゆる総合教科書のカタカナ語彙、文字教材と語彙教材の練習方法や取り上げているカタカナ語彙について調べた。中級以降の総合教科書では、その単元のテーマに左右され、基本的な語彙を導入することが難しいことがわかった。もう1つは、教師が知識として得るカタカナ教育の現状を知るためのもので、教師用参考書にとりあげられているカタカナ教育、また、カタカナ教育に関する論文を対象にして、そこでカタカナ教育がどのように言及されているのかを見た。概して言及が少なく、導入方法や定着に関しては、ひらがなや漢字のそれとは大きく異なった書き方をしているものがあることがわかる。以上の結果は3月(2007年)に刊行した成果報告書の「文献調査編」に掲載している。 初年度の現場調査と研究会および、2年目の文献調査の結果から得た知見に基づき、研究グループの4名それぞれに論文を執筆した。4本の論文は同じく成果報告書の「論文編」に掲載した。 本研究の目的であった「現場調査と文献調査を実施して、カタカナ教育の現状と問題点を把握し、日本語教育関係者の認識形成ならびに教材や教授法の開発のための基礎資料を作成」することは、成し遂げられた。今後はこの基礎資料を基に、日本語教育関係者の認識形成ならびに教材や教授法の開発を目指して、研究を継続していきたい。
|
Research Products
(2 results)