2006 Fiscal Year Annual Research Report
高度職業人(翻訳・通訳)の方法論に関する実践的研究
Project/Area Number |
17520370
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
鶴田 知佳子 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (40316782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高島 英幸 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (40128434)
河路 由佳 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (00272641)
石橋 可奈美 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (70253250)
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Keywords | 通訳 / 高度職業人 / 英語運用力 / 日本語運用力 / 国際関係 |
Research Abstract |
通訳のアウトプットについて語彙のサイズがどう影響しているか、検討するための語彙テストを実施した。実際に社内通訳者として仕事についている人たちとどのレベルの語彙がどの程度違うのか、測定した。その結果、語彙力を高めるために研修を実施。どのような語彙訓練をするとどの程度効果があがるのか、検討した。 前年度と異なる同時通訳テストを被験者に実施。同時通訳テストで、具体的に論理的一貫性、意味の一貫性、文法、について分析をおこなった。 また、音声面について、アウトプットの聞きやすさを発音、イントネーション、冗語の有無、流暢さの面から検討を加えた。 この研究のもとにしたのが、2004年に鶴田知佳子が東京外国語大学論集代69号(2004)に執筆した「大学院における通訳実技指導の評価の枠組み」である。また、研究をおこなううえで語彙サイズについては特にネーションのおこなった先行研究を参照した。ネーションの分類によって示されている語彙レベルでは、翻訳・通訳など高度職業人としては少なくとも10,000語のいわゆるアカデミックレベルの語彙が不可欠であることがわかった。 音声の流暢さについては、聞き取りが正確にできているというレベルもさることながら、語彙や文法理解能力が正確性に大きく影響していることがわかった。
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