2007 Fiscal Year Annual Research Report
アカデミックコミュニケーション能力の養成を目指す海外短期英語研修プログラムの構築
Project/Area Number |
17520387
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
吉村 紀子 University of Shizuoka, 国際関係学部, 教授 (90129891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 修一 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (80137067)
寺尾 康 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (70197789)
澤崎 宏一 静岡県立大学, 国際関係学部, 講師 (20363898)
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Keywords | 海外英語研修 / 特別注文海外英語研修 / アカデミックコミュニケーション / ミシガンテスト / ライティング / プレゼンテーション学習 / オーラルプレゼンテーション / 英作文力 |
Research Abstract |
平成19年度は、オハイオ州立大学で実施する海外短期英語研修プログラムに12名が参加した。研修では、「特別注文」の利点を活かし、市販のテキストを使用せず、午前中は教室での授業-ディスカッション・プレゼンテーション-を受け、午後は講師の指導の下、各自の研究課題についてキャンパスでアンケートや図書館で文献を調べたりした。研修最終日は、スライドを使用してオーラルプレゼンテーションをおこなった。 本年度の研究成果は、参加学生が研修前後にオハイオ州立大学にて受けたInstitutional Michigan Test of English Language ProficiencyのスコアとInstitutional Test of Written Englishの英作文を分析した結果、参加学生の英語力向上についてこれまで過去2年間で得た考察を支持するものであった。すなわち、3週間の海外研修の結果、(1)文法力・語彙力に僅かな向上(平均点66.7→68.6)が見られたこと、(2)リスニング力はほとんど向上が見られなかったこと、(3)作文力において顕著な向上が見られたこと。ライティングでは研修前後の平均スコア(最上スコア6)が3.55から4.35に伸び、標準偏差値が1.02から0.71に小さくなり、ディスカッションとプレゼンテーション主体の海外短期研修プログラムが「考えを整理して、論理的に書く」のに役立つことが統計的(t(11),-3.093,p<0.01)にも確認できた(Nakayama&Yoshimura2008,Yoshimura&Nakayama2008参照)。プレゼンテーション学習を国内である程度行うことができることがわかった。 今後の課題として、大学生の英語力に関する上記の研究結果(3)をさらに検証し、討論や口頭発表中心の海外短期研修プログラムの有効性をより高めるためにはどのように工夫したらよいかを調査して行くことが要請される。 「研究協力者」中山峰治(オハイオ州立大学東アジア言語文学部準教授)
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