2006 Fiscal Year Annual Research Report
コメデイカル大学における英語教育のニーズアナリシスに基づくカリキュラム開発
Project/Area Number |
17520393
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
田中 美子 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 教授 (10049041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南井 紀子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (30296206)
宮崎 路子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (60306230)
千葉 礼子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (20296205)
植田 麻美 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 助教授 (00184937)
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Keywords | 英語教育 / ニーズアナリシス / コメディカル / ESP / カリキュラム開発 / 内発的動機 / 習熟度別 |
Research Abstract |
本研究は、ESPを基盤として、コメディカル養成大学のための英語教育カリキュラムの開発、実践を目的とする。学生に学習意欲を喚起させる多面的なカリキュラムが必要であるばかりでなく、将来、職業人としての卒業生が自律的に英語学習に取り組む道筋を作り、「言語学習への内発的動機」となる基礎教材を提供できるカリキュラム・教材を盛り込むことが必要である。 初年度に調べたニーズアナリシスの先行研究と、ニーズ調査のアンケート・面接聞き取りのデータを基にして、ニーズについてのデータの数量化、分析を行い、語学的ニーズをまとめた。実際の教育現場で応用できるかどうかを実際の授業で試み、カリキュラムに組み入れられるかどうかを調べた。 学習環境の状況を調査するにあたり、社会的ファクター(卒後働く現場である医療施設の雇用者の意見)、大学ファクター(施設・設備の状況、1クラスの学生人数)、教員ファクター(英語運用能力、教歴、経験の幅など)、学習者ファクター(英語学習歴・習熟度、英語学習にかけられる時間、個人的学習意欲・目標)などを総合的に考慮し、最終的カリキュラム開発を行った。グローバル化した現代社会において、異文化理解教育も見のがせないファクターとして含めた。 研究の成果として、"spoken English"「話し言葉」(聴解・発話)に焦点を当て、医療系総合大学の学生を視野に入れたLLの教科書を完成させた。これはコミュニケーション能力育成のみならず、専門分野への橋渡しとして英語教育に資するものである。将来まで使用できることを念頭に入れ、英語の語源、情報、文化的知識などもふんだんに挿入し、最後の"Appendixes"では、病院関連用語、病名、体の部位なども網羅している。 この教科書制作の途中経過をアメリカIEEE((Institute of Electrical and Electronics Engineers)学会のPCS(Professional Communication Society)部会で発表し、ネイティヴの教育者からも高い評価を得た。 英語のもうひとつの側面"written English"「書き言葉」(読解・作文)に焦点を当てたカリキュラム開発と教科書作成が次の研究テーマである。この両研究が出来て、初めて英語の四技能(読む、書く、聴く、話す)を磨くカリキュラム完成に近くなることを確信している。
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Research Products
(1 results)