2007 Fiscal Year Annual Research Report
日中双方の留学生における異文化適応に関する通時的研究
Project/Area Number |
17520402
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
楊 立明 Waseda University, 国際教養学術院, 教授 (10267354)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
カワン スタント 早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (40260997)
重松 淳 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (00226119)
中村 みどり 早稲田大学, 国際教養学術院, 助手 (30434351)
|
Keywords | 異文化適応 / キャリア形成 / 留学後の進路 / 類型化分析 / 文化変容 / 個人情報保護 |
Research Abstract |
本研究では、日中双方の留学生における異文化適応プロセスを三年間縦断的に調査した。留学日記、インタビューなどの基礎資料から日常生活、学業、就職、社会適応などの側面に関る重要なキーワードを抽出し、データーベースを構築した。それに基づき類型化分析を行い、主に以下の成果を得られた: (1)初年度は主に早大国際教養学部の中国人留学生を対象とし、英語の授業を中心とした当学部の留学生と従来型の留学生を比較研究した。異なるタイプの留学生の生活適応、学業遂行における特徴を分析し、その結果を「日中留学生の文化変容における言語環境の要因」としてまとめ、日本言語政策学会第8回大会(早稲田大学)で報告した。 (2)次年度は早大と中国北京大・復旦大とのダブル・ディグリー派遣学生を中心に調査を行い、日中初の学生交流プログラムに見られる新しい可能性と問題点について追跡調査を重ね、その成果を世界海外華人研究学会第6回国際会議(北京大学)で「Push and Pull Factons in the Career Choices of Chinese Exchange students in JAPAN」、 「Case Study on a new Type of Chinese Student in JAPAN」としてまとめ、発表した。 (3)最終年度は国際教養学部設立4年目にあたり、これまでの4年間は日中両国の教育環境の変換期にも重なった。目中間の留学もまた国際教育システムの一環として新たな局面に向かっている現状を踏まえ、卒業を控えた留学生のキャリヤ志向をまとめ、国際シンポジウムで発表した。 本研究で蓄積した基礎資料は、今年度採択された基盤研究c「中国人留学生の言語応用能力と社会適応に関する実証的研究」でも引き続き活用したい。
|