2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17520460
|
Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
吉岡 眞之 国立歴史民俗博物館, 研究部, 教授 (90290858)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井原 今朝男 国立歴史民俗博物館, 研究部, 教授 (20311136)
高橋 一樹 国立歴史民俗博物館, 研究部, 助教授 (80300680)
|
Keywords | 禁裏本 / 高松宮家 / 有栖川宮家 |
Research Abstract |
国立歴史民俗博物館所蔵「高松宮家伝来禁裏本」(以下、高松宮本と略す)は、主として近世前期に旧有栖川宮家(高松宮家の前身)に贈与された禁裏本を主体とする蔵書群である。禁裏本が旧有栖川宮家の蔵書に組み込まれた時点で、禁裏本と本来の有栖川宮家本の区別が不明確となっていたため、1965年に宮内庁書陵部が調査を実施し、両者の区別を試みたが、時間の制約もあって、必ずしも正確な区別とはならなかった。この時の区別に従って、禁裏本は後に文化庁を経て国立歴史民俗博物館に入り、旧有栖川宮家本は宮内庁書陵部に納まったが、両者の関係については精査すべき課題が残されている。 本研究はこの課題に取り組むため、高松宮本の個別史料の調査・検討を実施し、禁裏本の形態的特徴に関するデータの収集と整理を行った。同時に、禁裏本形成の重要な時期に相当する近世前期の公家日記の検討を通じて、禁裏本の形成過程に関するデータの収集を行った。 なお、本研究課題は、並行して実施中の(1)国立歴史民俗博物館共同研究「『高松宮家伝来禁裏本』の基礎研究」(平成15〜20年度)、および(2)人間文化研究機構連携研究「中世近世の禁裏の蔵書と古典学の研究-高松宮家伝来禁裏本を中心として-」(平成18〜20年度)と密接な関連を有しているため、収集データの相互利用など、研究成果を共有することによって効率的に研究を進めることができた。
|
Research Products
(2 results)