2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17520471
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石川 禎浩 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (10222978)
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Keywords | 東洋史 / 中国史 / 社会主義 / 文化様式 / 中国共産党 |
Research Abstract |
今年度より、研究代表者たる石川は、自ら主催する共同研究班「中国社会主義文化の研究」を人文科学研究所でたちあげ、年度内に13回の研究会を実施し、中国における社会主義文化の諸相を学際的に検討した。また、予定通りに9月には、アメリカ合衆国のメリーランド州にある国立公文書館(National Archive)、スタンフォード大学フーバー研究所などで、フーバーコレクション、ウィロビー・コレクションなどの調査を行い、中国共産党の文化政策にかんする貴重な資料を収集するほか、2月から3月にかけては、中国の四川省、貴州省などのいわゆる「革命史跡」を訪れ、革命の記憶が、記念館、記念碑など、独特の社会主義文化様式の形で如何に顕彰されているかを調査した。この海外調査においては、中国の档案管理学の研究者から、社会主義文化にかんする資料残存状況について、レクチャーを受けることができた。このほか、本年度に購入を予定していた『コミンテルン文書中国共産党ファイル』(Files of the Communist Party of China in the Comintern Archives)は、当初の計画どおりには刊行されないことが判明したため、これに代わるものとして、中国共産党の延安時期の整風文献を中心とする『中国共産党党史文献及発表刊物』というマイクロフィルム資料群(20リール)を入手し、その資料目録を作成すると共に、文献にかんして整理と検討を加え、新知見を得ることができた。これらの成果は、4本の学術論文の形で発表されると共に、8月、10月にそれぞれ北京市、中山市(中国広東省)で開催された二つの国際学会において、招待講演という形で公表することができた。
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Research Products
(4 results)