2006 Fiscal Year Annual Research Report
弥生時代〜中世の景観復元と社会における生業の位置づけに関する基礎的研究
Project/Area Number |
17520519
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山本 悦世 岡山大学, 埋蔵文化財調査研究センター, 助教授 (60174778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 志保 (山下 志保) 岡山大学, 埋蔵文化財調査研究センター, 助手 (30239967)
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Keywords | 岡山平野 / 景観復元 / 集落立地 / 中世 |
Research Abstract |
1.今年度の資料収集地域とした岡山平野旭川東岸部域にっいて、研究補助を得ながら、弥生時代〜中世の遺跡に関する資料収集を行った。注目した点は、遺跡の立地・土地利用形態などである。その結果、弥生時代の遺跡に関しては、岡山平野全体の発掘調査データの集成をほぼ完了することが出来た。 2.また、岡山平野の中で旭川西岸域の資料に関して、蓄積した資料のデータベース化を進め、発掘調査から得られる各時期に対応する土層の数値を手がかりに、旧地形の復元を試みた。 3.中世以降の地形復元の手がかりとして、昨年度からデータの収集を進めてきた明治期の地籍測量図に関しては、岡山平野の旭川西岸域において、小地域ごとに分断された図面をパソコン上で切り貼りすることによって、地域全体の図面を作成する作業を進めた。その結果、明治期以前において、区割りがどのような形態であったかという点を、一部の地域においてある程度復元するという基礎的な情報の整理を行うことができた。また、今年度新たに資料収集地域を拡大した旭川東岸域では、研究補助を得ながらデータの蓄積を進めた。 4.発掘調査によって明らかにされてきた中世における集落の区割りあるいは集落と耕作域、そして低湿地などの自然地形との関係と、地籍測量図から復元される区割りとの比較を行い、その関連性を検討した。特に、旭川東岸域については、岡山県教育委員会の調査担当者との情報交換を行い、微地形の把握に努めた。 5.他地域との比較検討では、自然環境が異なる地域として、北陸地域の中世の遺跡を取り上げた。遺跡の踏査あるいはその内容を実見し、中世遺跡の景観を確認した。
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