2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17520522
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Research Institution | Sapporo Gakuin University |
Principal Investigator |
鶴丸 俊明 Sapporo Gakuin University, 人文学部, 准教授 (50188645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高倉 純 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教 (30344534)
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Keywords | 考古学 / 旧石器時代 / 剥片は剥離技術 / 使用方法 / 北海道 |
Research Abstract |
研究目的-申請時の目的と研究の進捗状況- (1)既存の発掘資料であり、細石刃石器群の比較研究を行ううえできわめて重要な資料でありながら、未報告となっている資料について、基礎的な整理作業と記載報告をおこなう。 10年前より対応していた北海道美幌町元町2遺跡の資料に関し、159、893点の全資料の注記・分類とPCへのデータ入力に引き続き、一昨年度より継続していた図化作業をほぼ予定通りに終了した。したがって、昨年度後半からは報告書作成のための図版作成、統計処理、分析作業を実施した。 (2)細石刃の剥離技術と使用方法の復元 1995年に試作し調整実験を重ねていた油圧式剥片剥離機の本格的稼動を18年度より開始した。研究対象とした元町2遺跡からは3型式の細石刃が出土しているが、そのうちの1型式の剥離は本機で可能であることを確認して具体的な当時の剥離方法の復元に近づくことができた。しかし、他の2型式に関してはいまだ解明できない状況である。その要因は機械の能力にあるのではなく、方法そのものにある可能性が高いと判断しており、今後思考方法の再検討が必要であると考えている。また、細石刃の使用方法の復元に関しては、細石刃に残された使用痕分析が基本となる。現在までに25、000点余の分析を経て、統計処理中である。
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