2007 Fiscal Year Annual Research Report
総合商社のグローバル化とローカル化に関する研究:レギュラシオン理論からの分析
Project/Area Number |
17520541
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
宮町 良広 Oita University, 経済学部, 教授 (50219804)
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Keywords | 経済地理学 / グローバル化 / ローカル化 / 総合商社 / レギュラシオン |
Research Abstract |
本研究の目的は,総合商社を対象として日本企業のグローバル化とローカル化の相克をレギュラシオン理論の視座から解明することである。研究期間の最終年である平成19年度においては,本研究を遂行するための基礎資料となる総合商社関係の業界誌2誌(バックナンバーを含む)と書籍,レギュラシオン理論分野の書籍を購入し,前年度に引き続いて分析に取り組んだ。また前年度までに東京およびロンドンの大手商社各社を訪問し実施した聴き取り調査の記録や社内資料,さらにホームページ公開の資料や業界誌資料などを使って,研究成果のとりまとめを行った。 平成19年6月に中国・北京において開催された第2回経済地理学世界大会において,本研究課題に関する報告を英語で行った。報告では,レギュラシオン理論における近年の成果に依拠しながら,「グローカル化」をキーワードとして,海外展開に伴う総合商社組織のグローバル化と現地市場へ浸透するローカル化の実態を明らかにした。同報告のあとに世界各国から集まった複数の参加者から質問を受け,今後の研究の深化につながる有意義な議論が展開できた。また同学会に参加していた,多国籍企業の地理学研究の世界的第一人者であるピーター・ディッケン教授(英国・マンチェスター大学教授)から研究のレビュー及び助言を受けた。なお学会発表に先だって,英語圏の研究者が本研究課題を理解しやすいように日本における経済地理学の発展について英文で論文を発表した。さらに「グローカル化」に関する理論研究を発展させた成果を,研究代表者が編者となった著書として刊行した。
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Research Products
(3 results)