2006 Fiscal Year Annual Research Report
フランチャイズ方式による国際立地展開の研究:技術と契約の地理的移転
Project/Area Number |
17520547
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
川端 基夫 龍谷大学, 経営学部, 教授 (60234118)
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Keywords | 小売国際化 / フランチャイズ / 国際立地 |
Research Abstract |
本研究の2年目は、昨年度の研究視角の整理を踏まえて、文献サーベイの拡充と韓国と中国における実態調査に重点が置かれた。結果的には、昨年同様、フランチャイズ展開の困難性が明らかになったが、今年はもう一歩進めて、その困難性をどのように克服しているのか、また克服に成功しているのかどうか、という点に着目しつつ調査を行った。 まず、韓国では大田に本部を置く、:FVC(フランチャイズとボランタリーチェーンの中間的なもの)システムを採用するコンビニA社に焦点を当てた。韓国の場合は、加盟者がロイヤリティの支払いを拒否する事例が多いことが1年目の調査で明らかになっていたが、A社はそれを踏まえてロイヤリティではなく、定額の指導料と商品供給手数料とに依存するビジネスモデルを構築していた。このFVCシステムは日本から導入したものとされる。しかし、実態を調べると、加盟者の多くが、もともとFCから離鋭してきた人であることから、本部の指導料を支払わないケースが続出しており、システムが機能していないことが明らかとなった。その意味では、VFCもFCと同様、成立が難しい部分を持っており、根本的な解決策とはなり得ていなかった。 中国・上海での調査は、調査に小さからぬ困難を伴った。一般に、中国企業は外部(とくに海外の人間)に内部情報を漏らすことを極端に嫌うからである。そのような状況の中で、3社のインタビューに成功した。そこから明らかになったことは、中国では加盟者にいきなり店舗運営を任せるのでは無く、一定期間、本部が直営で店舗の運営を行った後に、加盟者に引き渡すという形式をとっている企業が成功を収めていることであった。これは他の国ではみられないシステムであり、今後もより深い分析が必要となろう。 1年目と2年目の成果は、2007年5月の『流通情報]および、『龍谷大学経営学論集』にて発表する予定である。
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Research Products
(1 results)