2007 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおける伝統漁法石干見の保存と活用に関する漁業文化地理学的研究
Project/Area Number |
17520550
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
田和 正孝 Kwansei Gakuin University, 文学部, 教授 (30217210)
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Keywords | 石干見 / 石干見サミット / 再生・活用事業 / 文化財 / 観光 / 五島市富江 / 石垣市白保 / 宇佐市長洲 |
Research Abstract |
東アジアの伝統漁法石干見の保存と活用に関する研究課題の研究期間最終年として、以下のような調査および総括をおこなった。 2007年6月に沖縄にて開催された第21回太平洋科学会議(Pacific Science Congress)のセッション3-4Artifact and Artifice in Contemporary Austronesian Technological Tradition(座長:後藤明南山大学教授)において、東アジアにおける石干見の状況を内外に発信すべく、"Tidal Stone Weirs of the Western Pacific in Transition"を口頭発表した。ここでは、石干見漁法の現状報告とともに、文化財として、あるいは観光資源として、漁具自体に新たな意味が付与されつつあることを提示した。 2007年12月には、九州豊前海の石干見の再生事業を調査した。大分県宇佐市長洲海岸では、かつて7基の石干見が存在したと伝えられている。近年「長洲アーバンデザイン会議」という地域の活動団体と宇佐市役所経済部商工観光課ツーリズム推進係が中核となって、石干見の再生・活用事業に取り組み始めた。また、復元のための石積み作業は長洲中学校の生徒たちが総合学習の教材としてとらえられている。 2008年3月には、宇佐市において「第1回日本石干見サミット」が開催された。ここでは、基調講演として「伝統漁法石干見の過去と現在」という話題を提供するとともに、続いておこなわれたシンポジウムでも、長崎県五島市富江、沖縄県石垣市白保、宇佐市長洲における石干見の再生事業について情報交換するとともに、国内外の石干見の状況について情報を提供した。 以上、本年は石干見漁業についての情報を内外に数多く発信できた。3年間にわたる調査研究の総括年にふさわしい調査研究活動がおこなわれたと自負している。
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Research Products
(1 results)