2006 Fiscal Year Annual Research Report
国民が望み納得する民事紛争の法的解決等に関する調査研究
Project/Area Number |
17530061
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鎌野 邦樹 千葉大学, 大学院専門法務研究科, 教授 (00204610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花房 博文 創価大学, 法学部, 教授 (80208561)
舟橋 哲 杏林大学, 総合政策学部, 助教授 (20327133)
大野 武 高橋経済大学, 地域政策学部, 助教授 (90288019)
小西 飛鳥 平成国際大学, 法学部, 助教授 (40327119)
大木 満 明治学院大学, 法学部, 助教授 (00267452)
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Keywords | 民法 / 民事紛争 / 紛争解決 / 国民の法意識 / アンケート / 不動産取引 / マンション / 学生の法意識 |
Research Abstract |
本研究は、民事上の日常的・基本的な紛争事例の法的解決において、《より多くの国民が望み納得する解決》をヒアリング調査等によって明らかにし、その結果を踏まえて、わが国の立法、判例、学説を検証することを目的とするものであるところ、平成18年度においては、以下の点について、研究を実施し、また、実績をあげた。 1.ヒアリングの調査項目の選定及び調査表の作成 調査項目として、不動産取引と登記(所有権の移転時期、「悪意の第三者」等)、マンション専有部分の使用に関する規制、マンションの修復・建替え、金銭消費貸借、建物賃貸借、瑕疵担保責任等を選定し、調査表を作成した。 2.調査項目についての論点整理および外国の立法例等の調査 上記の各調査項目に関連する論点についてのわが国の学説および判例を調査すると共に、外国の立法例、理論、および実務の各状況について調査した。特に、ドイツについては、9月にベルリン自由大学およびケッチンゲン大学にて研究者との間で意見交換をし、また、ケッチンゲンにおいては、登記所および公証人事務所にて登記実務等についてヒアリング調査をした。これらのドイツでの調査の結果、同国の「不動産賃借権の物権化」、「瑕疵概念の拡張」、「区分所有者管理組合の団体の性格」等の問題状況が明らかになり、それを踏まえ日本法との比較研究を行った。 3.学生を対象としたヒアリング調査の実施 上記1の調査表に基づいて、「不動産と登記」等の項目について、千葉大学等で学生を対象に予備調査および本調査を実施し、その結果(暫定結果)をまとめた。そこでは、一部の項目について、従来の学説が想定していた「国民の意識」とは一致しない結果を得た。これらの点については、年10回開催した研究会において討議した。
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Research Products
(7 results)