2007 Fiscal Year Annual Research Report
イギリス古典派経済学における金融経済学の形成と発展(c.1750-1870)
Project/Area Number |
17530157
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Research Institution | Shonan Institute of Thchnology |
Principal Investigator |
佐藤 有史 Shonan Institute of Technology, 工学部, 准教授 (60288256)
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Keywords | 古典派貨幣理論 / 貨幣数量説 / 地金論争 / デイヴィッド・ヒューム / アダム・スミス / ヘンリー・ソーントン / デイヴィッド・リカードウ / トマス・ロバート・マルサス |
Research Abstract |
本補助金による研究の総まとめとして,平成21年に刊行を予定している拙著『古典派貨幣理論-スミス,ソーントン,リカードウ-』(仮題)の以下の内容の諸研究を行なった。 <第I編古典派貨幣理論(第1章古典派貨幣理論-基本的諸概念-,第2章古典派貨幣理論-古い解釈と新しい解釈-),第II編アダム・スミス(第3章アダム・スミスと真正手形学説,第4章アダム・スミスと正貨流出入メカニズム),第III編地金論争とヘンリー・ソーントン(第5章ボイド=ベアリング論争(1797-1801),第6章ヘンリー・ソーントン『紙券信用論』(1802),第7章『地金報告』をめぐる諸問題),第IV編デイヴィッド・リカードウ(第8章現金支払再開の政治学,第9章リカードウの国際調整論),第V編補論(第10章トマス・ロバート・マルサスの貨幣理論,第11章ポスト・リカードウ概観)> 上の著作物の内容について言えば,そのいずれもが斬新にして(少なくともわが国においては)初めて明らかにされた諸事実に基づく,国際標準から見ても重要な古典派貨幣理論研究となっているものと自負している。上の著作の一部をなすものについては,本科研費補助金交付期間においても既に平成17〜18年度に何本かの独立した論文公刊・学会発表等の形で公表されてきたが,平成19年度においてはいたずらに単独論文を発表するよりは著作物全体の執筆準備とそれに必要な研究に集中した。
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