2006 Fiscal Year Annual Research Report
ベヴァリッジ経済思想の統一的把握:初期と後期をつなぐ経済参謀論
Project/Area Number |
17530158
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
小峯 敦 龍谷大学, 経済学部, 助教授 (00262387)
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Keywords | ベヴァリッジ / 経済参謀 / ケインズ / 経済政策思想 / 失業論 / 社会保障論 / 国際研究者交流 / イギリス戦間期 |
Research Abstract |
本年度における研究成果は次の4つに分けられる。 (1)編著の完成 2006年9月に、単独の編者として次の専門書を出版した。小峯敦編『福祉国家の経済思想』(ナカニシヤ出版、2006)である。本書は前の科研費(15530132)を用いたシンポジウムにおける発表原稿に基づき、新しい知見を加えて改訂した共同研究の成果である。その改訂稿を仕上げる際に、本補助金を様々な場面で用いた。報告者の担当は「序章:福祉国家の現代性」(共同執筆)、「第8章ベヴァリッジの福祉社会論」、および全体の調整である。 (2)総合セミナーの開催 上記の本の合評会が開かれた。第7回京阪経済研究会(2006.12.2、龍谷大学)である。この総合セミナーにおいて、執筆者を集めただけでなく、外部からコメンテーターを4人招待し、批評を加えてもらった。「福祉国家の経済思想」という題であり、ベヴァリッジ研究が最も中核となっていた。 (3)単著の完成 2007年2月に、単著として次の専門書を出版した。小峯敦『ベヴァリッジの経済思想:ケインズたちとの交流』(昭和堂、2007)である。英語題はW.H.Beveridge in Economic Thought : A Collaboration with J.M.Keynes et al.である。本書は過去の科研費を含めて、そのとりあえずの中間報告書になっている。ここにおいて初期と後期をつなぐ経済思想を1つの著作としてまとめることができた。 (4)その他 2006年12月にニースおよびウィーンに出張した。ニースにおいては二国間セミナーで「Beveridge on Economic General Staff」を発表し、ウィーンにおいては国立図書館、ウィーン大学などで、ベヴァリッジに関する貴重な文献を精査した。その他、数多くの国内研究会に出張したり、主催したりした。
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Research Products
(5 results)