2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17530162
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
縄田 和満 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (00218067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 尚幸 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (40312988)
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Keywords | 治療成果 / 在院日数 / 質的データ / 計数データ / 白内障 / 大腿骨骨折 / 診療報酬 / 病院間格差 |
Research Abstract |
本年度は、研究の最終年度であり、前年度までの研究成果に基づき次のような研究を行った。第一は、大腿骨骨折の在院日数および治成果に関する研究である。大腿骨骨折は老人が寝たきりになる主要な要因の1つであり、その解析は非常に重要になっている。本年度は離散型の比例ハザードモデルおよび順序プロビットモデルを用い、平成14年度の診療報酬改定および在院日数および治療成果に影響すると考えられる要因の分析を行った。第2は白内障における入院日数の分析である。我が国では人口の老齢化に伴い、白内障の手術数が増加している。白内障における在院日数の短縮は大幅な医療費の削減につながると考えられる。データの分析の結果、白内障手術は標準化されたものであり、手術・措置に関して病院ごとの差は小さいにもかかわらず、在院日数において、病院ごとに大きな差があることが認めれた。研究結果は、今後の診療報酬の改定などの政策決定において大きな意味をもつと考えられる。 第3は、医療データの計量分析に関する理論的な研究である。治療成果は質的データであり、在院日数は1,2,3,…といった正数値を取る計数データである。また、患者の調査においては途中打ち切りの問題が存在する。ここでは、この問題に対応するためデータ(質的データ、離散データ、制限従属変数としての)の理論的な分析を行い、新たな計量モデルを作成するとともに、その推定方法に関する研究、推定プログラムの開発などを行った。本年度は2編の論文が国際学術雑誌に掲載となっている。さらに、数編の論文を学術誌に投稿中である。また、本年度は、研究の最終年度であるため、研究成果報告書を作成した。
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Research Products
(8 results)