ラオスにおける貧困農家向け政策金融の効果検証のためのマイクロデータの収集と分析

2005 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 17530164
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Research Institution: Yokohama National University
• Principal Investigator: 小林 正人 横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 教授 (60170354)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 山崎 圭一 横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 教授 (10282948)
• Keywords: 政策金融 / マイクロデータ / 農家

Research Abstract

以前行われた現地調査に基づく本プロジェクトの現有データの分析による準備研究について、研究協力者であるラオス国立大学経済学部講師Phinseng Changgakham氏によって、2005年5月、北イリノイ大学における第一回国際ラオス学会において発表が行われた。このときの報告はconference volumeに掲載された。この学会での批判や示唆を取り入れ、この論文をさらに改訂したものを現在、学術誌に投稿中である。本学の労働経済学者との討論や示唆により、以前行われたデータの調査方法では理論的に解明できない点が存在することがいくつか判明した。とくに重要な点は、旧データでは融資を受けた地域に偏りがあるため、融資の効果と地域の属性の影響を互いに識別できないことである。この問題を解決すべく、専門化の指導を受けながら、前回のデータを補完すると同時に、融資が農家世帯に与える影響を識別できるようなサンプリング設計を行った。この計画に基づくラオスでの現地調査、2006年9月から11月に、研究協力者であるラオス国立大学経済学部講師Phinseng Changgakham氏によって行われた。実際の作業は、現地の学生を雇用しておこない、日本で作成した質問表にもとづき2000世帯のデータが収集された。これらのデータは分析中であるが、すでに基本的な統計分析は終了しており、この成果は2006年の第二回国際ラオス学会において発表される予定である。