2006 Fiscal Year Annual Research Report
中国・韓国・日本間の越境汚染問題の計測モデルと排出権取引政策の研究
Project/Area Number |
17530199
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
時政 勗 広島修道大学, 人間環境学部, 教授 (40069703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 信彦 一橋大学, 経済学研究科, 教授 (70019090)
張 南 広島修道大学, 経済科学部, 教授 (20279061)
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Keywords | 越境汚染 / 中国、韓国、日本 / 排出権取引 / 汚染の限界削減費用 / 汚染の輸送モデル |
Research Abstract |
本研究では、中国・韓国・日本間の越境汚染モデルの作成とこのモデルを利用した排出権取引政策による各地域・国汚染基準達成の際の効果を計ることを行った。研究実績は以下のとおりである。 1.環境汚染因子の一つのSO2に関し中国の各省・直轄市の間の越境汚染モデルを構築し、地域間の排出権売買を行った場合の汚染基準達成コストの節約という点での排出権取引便益推定方法を提示した。その実証的結果を、2006年度「環境経済・政策学会」において報告した。 2.中国のSO2,NOx汚染の原因となるエネルギー消費の原単位の特性について、1995-99の各省別、部門別の構造分析を要因分解の方法を用いて行い、論文として発表した。 3.1のモデルを中国だけでなく、韓国、月本を含む多国間の越境汚染モデルに拡充して、地域別排出権取引量、排出権取引による便益推定を行った。これは研究成果報告書に掲載の予定である。 4.3の分析にあたり、日本だけでなく、韓国のSO2汚染限界削減費用を計測する必要があるが、この計算に関してその計測方法を確立する必要がある。これについても研究成果報告書に掲載予定である。 5.中国・韓国・日本のグリーンGDPを計測し、3国間の汚染物質移動計算のための枠組み作りを行った。研究成果はエネルギーシステム・経済・環境コンファレンスにて報告し、講演論文集に掲載された。 6.中国の資金循環分析を行い、金融と環境の連関について分析するための枠組みの構成を行った。研究成果は、Journal of Data Analysis誌などに掲載された。
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Research Products
(5 results)