2007 Fiscal Year Annual Research Report
FTA下における環境保全型農業補助金の国際比較調査
Project/Area Number |
17530222
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
岩田 伸人 Aoyama Gakuin University, 経営学部, 教授 (70203388)
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Keywords | WTO / FTA / 環境保全 / 農業 / 助成措置 |
Research Abstract |
平成19年度は、先進国と途上国の、農業を含む「環境保全型FTAの形成可能性」について、現地でのフィールドワークを行いつつ考察した。 具体的には、日本とモンゴルのFTA(自由貿易協定)形成の可能性を念頭に置いた調査、研究をおこなった。 その際に本研究の【目的】および【研究実施計画】に従って、(1)両国の政府機関(日本の経済産業省、モンゴルの通商産業省)、(2)モンゴル現地における日本企業、(3)モンゴルの食品を含む現地加工業者、などヘヒアリングを行った。 また、本年度は計画の二年目であったので、前年度に行った調査・研究の成果を、韓国の国際学会(別掲)で発表した。また、これとは別の国際学術雑誌(別掲)に掲載を申請し、受理された(査読有り)。 【意義】周知のように、RTA・FTAの形成ルールは、WTOのGATT第24条およびGATS第5条がベースとなり、加えて授権条項(enabling clause)に基く途上国・後発途上国のRTAが一般的である。本研究は、こうした通常のRTA・FTA研究ではなく、地球環境保全に貢献する環境保全型FTAの形成が可能か否かの研究であり、その重要性は益々高まりつつある。さらに、昨今の地球環境保全の問題、食料供給の逼迫、FTA形成数の増加、などに鑑みれば、貿易と環境のバランスを巧く維持・確保できるようなFTAの形成モデルが必要とされる時機にきている。今後は、本研究の理論的な精緻化と、農業補助金との関わりについて、さらに調査・研究を深める必要性を感じる。
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Research Products
(2 results)