2007 Fiscal Year Annual Research Report
職業観意識開発教育と次世代人材養成の研究-日・独比較-
Project/Area Number |
17530297
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
岩井 清治 J. F. Oberlin University, ビジネスマネジメント学群, 教授 (40223359)
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Keywords | NEET / 若年者職業観意識 / 職業観開発 / 学校教育-職業移行 / 実習授業 / デュアルシステム / 再チャレンジ / 職業学校制度 |
Research Abstract |
研究計画第3年次・最終年次である本年度は、過去2年間に収集したドイツ各都市でのインタビュー調査の内容を纏め、機会が与えられる度ごとに学会報告に挑戦して成果内容について日本への応用への検討を提言した。その際の留意点は、ドイツのNEET防止施策の内容をそのまま参考にするという姿勢ではなく、わが国に特有と思われる社会慣習や教育制度等々の文化的相違点を考慮すべきこと、という点であった。特にNEET防止対策についてのドイツ政府の姿勢は、国の補助金制度を基に「若年者就業促進」の目的を掲げた注目すべき施策であるが、その実施には実習生の受け入れという歴史と伝統の下ではじめて実現できるものであり、わが国がそのまま模倣できるものではない。 学会報告は、9月末に北海道大学で開催された「日本インターンシップ学会」での報告と10月末に韓国で実施された(ナムソウル大学)韓国経営教育学会での報告の2件である。 今年度の現地調査は過去2年間の集大成であるが、今回は特に南ドイツでの事例、とくにバイエルン州での事例を加え、過去実施したブレーメンでの調査研究を踏まえて総合的な研究活動の結びとした。今回の対象教育機関には二元制職業資格と同時に大学入学資格である「アビトウア」資格の取得可能という特殊な教育機関も含まれている。そうした高等教育と密接に結びつく学校教育機関での職業教育導入の事例は、ブレーメン市でも存在していることが後日の調査で明らかとなったが、研究を締めくくる上で重要な調査内容となった。その他、学会誌への投稿学術論文、研究所報告論文等の報告は次ページのとおりであるが、研究成果はいずれもドイツでの事例研究の範囲にとどまり、「わが国の事例」を比較対照できるまでの詳細なデータの分析にはいたらなかったことを遺憾ながら報告しなければならない。
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Research Products
(5 results)