2006 Fiscal Year Annual Research Report
経営システムの設計方法の開発とその理論的研究-イノベーションを視野に入れて-
Project/Area Number |
17530303
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
黒須 誠治 早稲田大学, アジア太平洋研究科, 教授 (20111221)
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Keywords | できる展開 / 用途開発論 / 用途開発方法 / システム設計法 |
Research Abstract |
昨年度考案した、シーズから発想していく方法、「できる展開法」を企業で実際に応用してみた。 「できる展開法」とは、「すると、〜は…ができる」という表現形式を自問自答式に数段階展開していく発想法である。これをある企業に応用した。5人くらいの人に個人で展開してもらった。そして、各個人には、「できる展開」をしたのち、イマジュレーションを行ってもらい、設計をヨリ詳細化してもらった。その結果、実現できそうで、かっ有効なおもしろいアイデアが数編発想された。また、実現は現在のところ技術的に難しいが、将来的には可能であり、有益であると思われる発想が数十編発想された。 一方、この方法論に関して、つぎのような感想と意見が得られた。「ブレーンストーミングに比べて、論理的である。そのため、発想が能率的になる」「やってみると、それほど難しくない発想方法だ」「その技術のことをある程度知っていないとできないが、逆に、だからこそユニークで独創的な発想ができる」「ブレーンストーミングでは、素人的な発想が多くなるが、この発想法では玄人的な発想、つまり技術者でないとできない発想が多く得られる」というものであった。 つぎに、もう一つの研究目的である、「目的(機能)展開法」について。目的(機能)展開はどのような思考プロセスで展開がなされていくのか、またなされていくべきかについて、研究を行った。研究結果のひとつは、つぎのよう。工程分析をまずは頭の中で行って、その結果を目的(機能)という表現形式に直すこと。そのとき、必要なら、目的(機能)を根本から考えなおしながら行うこと。このようにして目的(機能)展開を行うと、さらによい発想ができてくる。
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Research Products
(1 results)