2005 Fiscal Year Annual Research Report
企業経営におけるデザインマネジメントの実践状況と今後の課題について
Project/Area Number |
17530311
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
佐藤 典司 立命館大学, 経営学部, 教授 (20309090)
|
Keywords | デザインマネジメント / デザイン / 知価 / 情報 |
Research Abstract |
平成17年度は、デザインマネジメントを効果的に実践活用している企業、デザインマネジメントを推進している団体・組織について取材・調査等を行い、それぞれの企業(団体)が、どのような特徴を持ち、また課題をかかえているかについての研究をおこなった。なお、取材、調査については、とくに以下の点について力点をおいた。 1 企業経営における、デザインマネジメントの果たす役割の認識度と実践の状況 ・各デザインセクションにおけるデザインマネジメントの認識度合いと、その実践の状況 ・一般社員レベルでのデザインマネジメントの認識度合いと、その実践の状況 ・企業経営者、各組織上層部におけるデザインマネジメントの認識度合いと、その実践の状況 2 デザインマネジメント実践のための企業組織等のあり方 ・いわゆるデザイン組織(デザイン部、広告・広報部など)の組織状況とその課題 ・デザイン組織と、その他の組織との間の連携状況とその課題 ・デザインマネジメントを統合する組織の存在、および状況とその課題 ・デザイン判断の過程とその課題 3 デザインマネジメント実践のための外部組織との提携のあり方について ・各デザイン作業について、外部組織・外部人材活用の状況とその課題 ・外部作業の評価、選定、取引価格決定などの状況とその課題 ・外部組織活用面における今後の展開の行方とその可能性 得られた主な知見としては、 ・上記1に関しては、取材対象企業においては、デザインマネジメントに対する認識状況は高いものの、デザインマネジメント推進団体等への取材では、一般企業では、今だその認識・知識浸透の度合いは低いことなどがわかった。 ・上記2に関しては、取材対象企業においても、じゅうぶんな組織、連携づくりには、今一歩の状況であり試行錯誤状況であることがわかった。 ・上記3に関しては、企業ごとに、ばらつきがあるものの、一般的にいって、活発な活用状況にあることがわかった。 ちなみに、主な取材実施企業(団体)は、 ミドリ(文具)、アンリ・シャルパンティエ(洋菓子)、タイトリスト(ゴルフ用品)、高岡屋(京布団)、大塚製薬(飲料)、フジフイルム(写真)、ロート製薬(薬品)、日本デザイン機構、総合デザイナー協会などである。
|
Research Products
(1 results)