2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17530367
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小谷 朋弘 広島大学, 大学院社会科学研究科, 教授 (60106789)
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Keywords | DV / 配偶者暴力相談支援センター / 母子生活支援施設 / 民間シェルター / FPIC / 面接交流 / 離婚給付 |
Research Abstract |
まず、DV問題については、高裁所在地の7大都市におけるDV支援の実情と先進的に取り組んでいる鳥取県の実情について調査を実施。本調査の準備作業については院生の協力を得た。準備作業で得られた資料をもとに、DV支援の中核である配偶者暴力相談支援センター、委託機関として重要な母子生活支援施設ならびに民間シェルターを調査対象として選定し、調査を実施。調査対象機関が、暴力を振るう夫から女性を保護する機関という性格から、調査は難航し、いくつかの補充調査(次年度予定)を残したものの、一応調査は完了。 DV防止法以降着実にセンターの拡充は進んできている。全体的に、一時保護の部屋数は少なくまた狭隘であるが、その点は、母子生活支援施設や民間シェルターなどの他機関によってほぼ補われている。むしろ問題は、職員とりわけケア役割を担う職員不足にある。またセンターは、婦人相談所の編成替えという性格から、DVに特化しえない難しさが見て取れる。 母子生活支援施設の取り組みは、とくに市の社会福祉事務所との連携のもとに、保護と自立に向けて着実に行われている。しかし、財政的な問題もあって、警備体制などは手薄となっている。また、委託を受けている民間シェルターも重要な役割を果たしているが、小規模なものが林立しており、また外部との接触を強く警戒していることから、活動実態が見えにくくなっている。 次に、面接交渉の問題に関しては、FPICを訪問し、面接交流の実情についての情報を得るとともに、面接交流に関する貴重な調査資料を入手。 最後に、離婚給付の問題に関しては、多種の資料を入手し、新しい知見を得ることができた。
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Research Products
(1 results)