2006 Fiscal Year Annual Research Report
二次的トラウマティックストレスの観点による福祉援助者への支援に関する研究
Project/Area Number |
17530434
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Research Institution | Japan College of Social Work |
Principal Investigator |
藤岡 孝志 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (30199301)
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Keywords | トラウマティックストレス / バーンアウト / 援助者支援 / 共感疲労 / 福祉援助職 / STS / 虐待 / 共感満足 |
Research Abstract |
1、児童養護施設における職員へのSTS援助プログラムの作成 これらは現在行われている施設管理者やコンサルテーションの専門家などによる職員への支援・対応を補完するものである。研究代表者である藤岡が関わっている児童養護施設で、STSの評定を行なった。その結果、共感疲労の高いリスクを持った職員は複数おり、共感疲労がバーンアウト対策のおける予防的な役割を果たす可能性が見出された。施設へのコンサルテーションとして、一人一人に対して、バーンアウトリスクや共感疲労の結果を示した個人票を個別に配布することで援助者のバーンアウト予防になることが示唆された。 2、STS評定尺度の標準化 STS評定尺度である「共感満足・共感疲労尺度」の日本語版の標準化を試みた。尺度開発者(フィグリー教授ら)の意見も取り入れながら、完成訳をさらに検討した。この尺度を用いることで、STSの初期アセスメントを効率化することが可能になると考えられた。 3、STSに対する活動の日米比較及びアメリカのSTS対策プログラムの導入 フィグリー教授と共に、日米におけるSTS対策プログラムのシンポジアムに参加し、ピアサポートなどを含めた様々な支援技法について議論を深めた。さらに、このプログラムのSTS・バーンアウト対策に果たす役割を特定化しながら日本において実践を試みた。その結果、共感疲労には、ストレス優位とトラウマ優位の二つのタイプがあることが示唆された。 4、日本における二次的トラウマティックストレス(STS)への理解と活動内容に関する検討 被虐待児を養育している児童福祉施設内の職員に対して面接調査を行い、日本におけるSTS、バーンアウトの実態と対応の活動内容について調査・検討を加えた。その結果、職員のストレスはきわめて高く、バーンアウトによる退職者などを出してしまっている施設もあり、早急な対応が必要であることが見出された。特に、研修の際、バーンアウト対策を打ち出した内容を盛り込むことはどの施設においても必要であると考えられた。
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Research Products
(1 results)