2007 Fiscal Year Annual Research Report
青年期の発達支援方略に関する研究-支援ニーズと支援機能の双方向からの検討-
Project/Area Number |
17530505
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森田 美弥子 Nagoya University, 大学院・教育発達科学研究科, 教授 (80210178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 靖恵 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 准教授 (90235763)
杉村 和美 名古屋大学, 発達心理精神科学教育研究センター, 准教授 (20249288)
中原 睦美 鹿児島大学, 大学院・臨床心理学研究科, 准教授 (80336990)
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Keywords | 臨床心理学 / 青年期 / 支援ニーズ / 支援者機能 / 心理アセスメント / 臨床家養成教育 |
Research Abstract |
現代青年は衝動コントロールの弱さや共感性の乏しさなどさまざまな問題が指摘されている。本研究では青年たちにとって、どのような支援のあり方が有効なのかを明らかにすることを目的とする。以下の3側面からの検討を行った。 1.青年期の心理発達理解:主としてロールシャッハ法を用い、一般青年群、青年期臨床群の特徴をとらえた。その結果、現代青年は、多様で豊かな情緒はもっているが適切に表出することが不得手であること、対人関係への関心が強く、他者存在を気にかけ、傷つきおそれる傾向をもつことが明らかになった。 2.青年の支援ニーズ把握:青年にとって他者に相談することがどのような意味をもっているか、中学生、高校生、大学生を対象とした質問調査を行った。支援活用能力は発達に伴い増大していくことが示唆された。青年期は、相談への両価的感情があるため、悩みをもつこと、それを相談することの大切さを伝えていく工夫が必要である。 3.支援者機能と養成教育の検討:青年と関わる支援者の側に焦点を当て、その成長発達を促進する方法について検討した。現場の臨床家および大学院生への調査を行ったところ、臨床家自信が自分を見つめ直すこと、関係の重要性にきづいていることの重要性が確認された。そこで「自分や他人との関係」への気づきを学ぶための体験学習を実施し、有効性の検討を行った。
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Research Products
(4 results)