2005 Fiscal Year Annual Research Report
内的作業モデルの世代間伝達とその変容プロセスに関する研究
Project/Area Number |
17530506
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
内田 利広 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (20263999)
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Keywords | 臨床心理学 / 愛着 / 世代間伝達 / 母子関係 / 子育て支援 / TAT |
Research Abstract |
今年度、これまでの研究で行ってきた母親の愛着スタイルの違いによる子どものとらえ方の違いについて、研究結果もまとめて、学会に報告した。 1方法 対象者 3歳児前後の子どもを持つ母親194名にアンケートを配布、有効回答102名 質問紙 (1)AQSより抽出した子どものさまざまな行動と、その行動に対する母親の受け入れ難さの程度を聞いた項目(5件法) (2)成人版愛着スタイル尺度(IWM尺度:詫摩・戸田(1988))18項目 手続き 京都市内の保健所における3歳時検診の際に、直接母親に依頼をし、後日郵送によって回収。 2 結果 まず、因子分析により、母親の子どもの育てにくさについては、「ぐずりやすさ」「育てやすさ」「関係のとりにくさ」の3因子を抽出し、この質問紙を「子どもの育てにくさ尺度」と命名した。 また、「ぐずりやすさ」に関しては、内的作業モデルの安定群よりも両価群の方が子育てにゆとりが持ちにくいということが示された。 次に、内的作業モデルの測定には意識的なレベルだけではなく無意識的なレベルまで踏み込んで把握する必要がある。そこで、本研究では、無意識的なレベルでの対人パターンを把握するため、投映法の心理検査であるTATを取り上げる。TATでは、20枚のカードを使うが、本研究ではその中でも特に対人関係のパターンを示しやすいカード数枚を用いて、物語を作成してもらう。物語の解釈を通して、被検者の愛着スタイルを、安定型、両価型、回避型に分類し、それと愛着スタイル(IWM尺度)との関連を検討する。 1方法 対象者 大学生90名 質問紙 TAT図版6枚、成人版愛着尺度、自尊感情尺度 手続き 現在、分析を進めているところであり、平成18年度に学会において、結果を発表予定
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Research Products
(1 results)